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2006年01月17日

こんなはずでは・・・3(中退共を脱退した事例より)/教えて!退職金制度

今日は教えて!退職金制度,久しぶりに「こんなはずではなかったのに」という事例の紹介です。

ある社長が言いました、「自分の都合で好き勝手に辞めていく人に退職金を満額払うなんて我慢できない」。この会社は退職金制度として規定されているものはありませんでした。ですが、長年、中小企業退職金共済(中退共)に掛金を拠出していました。そして従業員は退職時に中退共から退職金を受け取っていました。

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中退共は手数料がなく、仕組みも簡単なので、退職金制度がある会社や退職金制度がない会社、どちらでも広く採用されている退職金積立の方法です。しかし、欠点の1つとして退職事由により退職金の金額を調整できないということがよく取り上げられます。この社長はこの部分が気に入らなかったんですね。

そこで、知り合いの社長が言いました、「生命保険なら一旦会社にお金が入ってそこから好きなだけ退職金を支給できるよ」。そこで、社長は決めました「よしわかった。中退共は脱退することにするよ。何かいい保険知ってる?」。そして、脱退時の加入月数に応じて現時点での中退共の規定による退職金は保証することに。今後については退職時に役員会で退職金の支給金額を決めるようにしたそうです。

しかし、ここで思いがけないことが起こりました。「大変だ!従業員に退職金が振り込まれたよ。それだけじゃないんだ。その金額も規定されている金額よりも少ないんだよ」。そうなんです。中退共を会社都合で脱退すると、従業員に加入月数等に応じてお金が振り込まれるんです。会社には戻りません。

しかも、これは退職金とはみなされませんので、一時所得として所得税が課税されてしまいます。更にその金額も社長が想定していた金額より少なくなっていました。中退共では掛金助成の制度があるんですが、その分が引かれていたんです。途中で辞めるんであれば返せということでしょうか。いずれにせよ、他にも要因があるんですが、中途で中退共を脱退する場合は、本来もらえる退職金額よりも少なくなることが多いようです。

その後どうなったかわかりませんが、中退共を会社都合で脱退した為、「従業員が負担することになった所得税」「従業員の保証するはずだった現時点での退職金の不足額」この2つの保証について多大な負担がのしかかることになりました。感情的になって中退共を脱退したおかげで、大変なことになったのは確かですね。

中退共に存在する様々な問題が指摘されていますが、中途脱退の場合は今回のような問題が発生します。慎重に検討する必要がありますね。脱退しなくても、掛金を減額するという手段もありますし。

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