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2005年12月20日

ズル休みでも賃金が保証される会社/モデル就業規則の恐怖

今日は「モデル就業規則の恐怖」、他社を真似て作った就業規則の問題点に斬りこみます。

ある会社の就業規則の簡易診断をした時、次のような記載がありました。

「私傷病または自己都合、その他の理由により欠勤した際はその日数3日までは全額を支給する。欠勤が3日を超えたときはその期間に相当する賃金を減額する」

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つまり3日までは休んでも賃金が減らないということですね。しかも、規定を見る限り、欠勤の理由も問わないようです。ある意味素晴らしいことですね。風邪で3日休んでも会社が賃金を保証してくれるのですから。でも別の見方をすれば、仕事が嫌だからといって仮病で3日間休んで家でビデオを見ていても賃金が保証されるわけです。どうでしょうか。一般的にはこの規定は問題と考える人が多いと思います。

実態を聞いてみると、この会社ではほとんどの社員が「日給月給制」という賃金計算となっています。労働法で定義が決まっているわけではありませんが、一般的に「日給月給制」は月給が固定されているが、欠勤した時は月給を日割計算して休んだ分を賃金から控除する仕組みとなっています。しかし、この会社では4日以上休まなければ賃金から控除されません。つまり4日以上休まなければ月給制と同じということです。労働法で定めている以上の待遇ですね。

では何故このような規定になったのでしょうか。一番の理由は、労働法はわからないので「真似て作った就業規則」だったということです。地元の有名企業の就業規則を真似て作ったとようです。大きな企業でしたので労働法を守るだけでなく、従業員のことを考えて些細な休みの場合は賃金を保証したのかもしれません。

更に就業規則を精査してみると日給月給という言葉が見当たりませんでした。どうやら就業規則上の賃金制度としては全員月給制になっているようです。これでわかりました。3日は傷病手当金が出ないから保証、それ以上は傷病手当金が出るから月給から控除するという考え方だったようです。就業規則を作った会社はそれでよかったのかもしれませんが、真似た会社は「日給月給制」の中小企業です。真似して作った就業規則のために「払わなくてもいい賃金をしはらうことになってしまった」わけです。

就業規則を作成する場合、どのような行動をとるでしょうか。この会社のように労働法がわからないから他の会社の就業規則を真似て作ろうとする会社、モデル就業規則をそのまま使う会社がよくあると思います。そのような会社は今回紹介したケースのように労働法は守っている一方で「会社が損をしてしまう」ことがあるかもしれません。また、必要な規定がなく「本来負わなくてもよいリスクを背負うことになる」になるかもしれません。

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