新潟市中央区の社会保険労務士、労働法、就業規則、懲戒解雇の相談室

2005年11月28日

支払った退職金の返還請求はできるか?/教えて!退職金制度

毎週月曜日から木曜日は日替りコラム、今日は「教えて!退職金」Q&A方式で疑問に答えます。

Q.「退職後に横領が発覚したが、既に支払った退職金を返還さえることはできるのか?」
A.「退職金規程に規定されているのであれば不当利得として返還請求ができるかもしれません。」


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この事例のように退職後に懲戒事由が発覚した場合、退職金規程に退職金の不支給や減額支給について規定されているのであれば、不支給、減額、あるいは返還請求をすることもできるケースが多いと思います。

一方、退職金規程に規定されていない場合はどうなるでしょうか。従来の判例を見ると、退職時に雇用関係は終了しており、後から懲戒解雇をしようとしても既に退職しているので効力はない、という考え方が一般的です。よって規定されていなければ、不支給や減額ができないということになります。

また、規定されていたとしても、懲戒処分によって退職金の全額を返還請求できるかどうかということについても若干注意点があります。結論を言いますと「労働者の過去の勤続の功績を抹消ないし減滅するほどの著しく信義に反する行為があったときに限られる」という考えが一般的です。この考え方の背景には「退職金には賃金の後払いという性格がある」という考えがあります。

よって退職金を不支給あるいは減額する為には、単に退職金規程に規定しているということだけでは足りず、それ相当の背信性が必要ということです。就業規則でも同じことがいえますが、規定すればどのような処分を行ってもいいというわけではありません。

そう言えば、ある社長が中退共から支払われた退職金を従業員に「返せ!」と言ったそうです。どうやら辞めるときに言い争いになったようです。詳しいことはわかりませんが、返してもらうことはできません。何故ならば、わかりやすく言えば、中退共の場合は掛金を支払った時点で従業員のモノになるからです。基本的には退職事由に関わらず全額従業員に退職金が支払われます。

このように中退共の場合は、いくら退職金規程に規定したからと言っても会社決めた通りに支給金額を減らすことはできません。但し、懲戒解雇の場合、厚生労働大臣の認可があれば減らせるようですね。実際には難しいようですが。少なくとも口喧嘩が理由ではダメでしょう。

〜分かり易くする為簡略化して記載しています。実際の対応は別途ご相談下さい〜

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srniijima at 13:22コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!
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