新潟の社労士(社会保険労務士)「越後の虎」です。今週は「教えて!退職金」です。今日は慣行による退職金支払についてです。今まで何回かこの内容に触れたことはありましたが、要点をまとめてお伝えします。

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Q.「規定がなく、慣行として支払っていた退職金は今後も支払う必要があるの?」
A.「支払基準、支払の前例、従業員の認識がある場合は慣行による基準で支払う必要があります」


以前にもお話しした通り、退職金はそもそも法律で支払う義務を定められているわけではありません。よって支払いの根拠が必要となってきます。今回も退職金を支払う根拠となる規定や慣行あるかどうかが争点となります。

この問題を突き詰めて考察すると膨大な文章になりますので、敢えて簡略化してお話ししたいと思います。一般的に退職金支払の慣行があり、今後も支払う必要があると認められるのは以下のようなケースとなります。あくまでも判例から見た傾向ですので、実際に争った場合の結果を保証するものではありません。

【慣行として認められる可能性のあるケース】

1.一定の支給基準が明確になっている。
2.今まで数多くの従業員に退職金を支払った事実がある
3.従業員が退職金を貰えるものとして認識している


上記の内容についてもう少し詳しく説明しようと思います。まず、支給基準に関しましては勤続年数に応じてほぼ定額で支払っている、届けていないが社内に退職金金額を算出する為の規定があるといった場合を指しています。もちろん、この2つだけに限りませんが。

また、過去の支払実績については、ほんの一部の人間だけに支払ったということではダメでしょう。大多数の従業員に支払っているという実績が必要と思われます。

従業員の認識も重要です。貰えるモノとして期待しているということが大事です。これは前段の内容と同じになりますが、一部の例外を除いてほとんどの人が退職金を貰っていれば、自分も退職金が貰えると期待するでしょう。これは慣行として認められる可能性が高くなります。

上記ような例の場合は退職金支払の慣行があるとみなされ、いきなり退職金制度はないから支払わないということは難しいと思われます。もし制度の廃止、退職金の減額をする際は従業員の一方的な不利益とならないよう、慎重な対応が必要となります。

明日はQ&A方式ではありませんが、退職金に関する話題にしようと思っています。

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