新潟の社労士「越後の虎」です。フジテレビ系列の2時間ドラマ「労働基準監督官 和倉真幸・働く人の味方です!」の考察、第8回です。1週間にわたって連載しましたが、本日が最終回です。

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昨日の場面で、過労死?した店長の勤務実態が監督官より指摘されました。そして記録されていた労働時間と実際の労働時間に大きな違いがあることが発覚しました。その結果過労死である可能性が強いという指摘があったのですが、問題はそれだけではありません。

主人公の後輩にあたる監督官が別の問題を指摘します。

監督官B「賃金台帳と照らし合わせたのですが、深夜の残業時間に相当する割増賃金がほとんど支払われていませんでした。これは明らかに労働基準法違反です。」
社長「知らんよ。あいつ(店長)は好きで残業してたんだから。店長だったら誰だってそれくらいやってるさ。それが人の上に立つものの責任ってもんだ。」
監督官「でもそれっておかしくないですか。個人の責任感を会社が利用してるだけだって気がしますけど。」

そこで社長は横にいた親会社のエリアマネージャーに発言をうながし、

マネージャー「店長という仕事は管理監督者の地位にありますので、一概に労働基準法違反とは言えないというのが我々の認識です。」

監督官「つまり店長は一般労働者ではない、従って労働基準法に定めているような労働時間や休日の規定は適用されない。そういうことですね。」
マネージャー「はい、そうです」
監督官「ですが店長は本当に管理監督者の立場にあったんでしょうか。実質的な権限は全て社長が握っていたんじゃないですか。」
社長「それじゃあ何か?俺がセキグチ(店長)を殺したって言うのか。冗談じゃないよ・・・」

はじめに指摘されているのが管理監督者の深夜割増賃金です。管理監督者に対しては、時間外労働に対する割増賃金の支払い義務はありません。しかし、深夜割増賃金は支払う必要があります。一般の残業に関してはほとんどの会社で知識があると思いますが、管理監督者の深夜割増賃金の未払いについては故意だけでなく知識不足で支払っていないケースがあるようです。

管理監督者というと労働時間管理の適用が除外される為、深夜割増賃金について見逃しがちですので、今一度チェックする必要があるでしょう。立ち入り検査でも必ず調査されるようですね。

次に管理監督者の定義についてです。管理監督者とは「一般的には、部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者の意であり、名称にとらわれず、実態に即して判断すべきもの」とされています。

つまり「役職名が管理職」というだけでは管理監督者とはみなされないということです。例えば、ファミリーレストランの店長が管理監督者に当たらないという判例があります。実質的に拘束時間があり、仕事の内容も作業が多く、労働条件も会社が決定する。これらのことから「労働条件の決定・・・経営者と一体的な立場」には当たらないということでした。

管理監督者の長時間労働が社会問題となっています。また、本来の定義通りで解釈すると、管理監督者として企業が労働時間管理を除外している人でも実態は管理監督者ではない人が大勢います。行政の指導が厳しくなる傾向がありますので、管理監督者の労働時間管理についても再度見直す時期に迫られています。
参考:管理監督者とは詳細はコチラ>>

本日で「労働Gメンが活躍するドラマ」の考察は終了です。

参考記事:サービス残業の講演を終えて5つのサービス残業監督署の立ち入り調査

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