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 社会保険労務士「越後の虎が斬る」労働法,退職金制度,残業など
本では読めない現場での事例を一挙大公開! 退職金制度やサービス残業など労働法の問題や組織作りに関する「現場で使える知識」が満載。会社を元気にしたい!会社を守りたい!そんな経営者様の思いを実現する事例集です!

労働法の小冊子

2006年04月

2006年04月14日

新潟大学に是正勧告/労働法講座

今日は「労働法講座」、代休の正しい運用についてです。

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「別の日に休んでね」気軽に話すと後で大変なことに!

今回は休日手当の不払いによる是正勧告の事例です。報道によりますと、新潟労働基準監督署が新潟大学に対し是正勧告を出したとのこと。その内容ですが、センター試験と二次試験の業務に伴う休日手当の不払いがあり、是正を命じられています。

但し、初めから休日手当を支払わないで働かそうとしていたわけではないようです。休日出勤した分は平日に休むように指示をしていたとのこと。つまり代休を後からとらせることで解決しようとしたようですね。しかし、現実として代休が取得できるケースは少なく、結局休日手当の不払いとなってしまいました。これは当然のことながら違法行為となってしまいます。

また、代休の運用方法としても問題があります。本来の代休制度では、まず休日手当を支払い、代休取得時に休んだ日の賃金を控除して清算することが基本です。よって代休を活用することにより「休日手当不払い」になることは本来起こり得ないはずと言えます。ですから、今回のケースは代休制度の運用方法自体、間違えている可能性があります。

ちなみに代休取得時に賃金を控除する場合は当然のことながら割増賃金は含んでいません。つまり、代休を使った場合は「割増部分だけは必ず支払うことになる」ということです。

休日手当を先に支払うことなく、あとから休みととる場合は「休日の振替」を行うこととなります。この場合は、あらかじめ代わりに休む日を決める必要があります。これが代休と違うところです。もちろん、「代わりに休む日」にも出勤したら休日手当が必要になります。

今回のケースは代わりの休みを取らせなかったという問題の他に、「代休」と「休日の振替」この2つの制度を混同していたという理解不足があったのではないでしょうか。これは多くの企業で誤解が多いようです。気をつけましょう。

最後にもう一言。今回の是正勧告も従業員の1人が労働基準監督署に訴えたことがきっかけです。もはや労働者が泣き寝入りをする時代は終わりました。他人事とタカをくくっていると大変なことになります。


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社会保険労務士 越後の虎 プロフィール

2006年04月10日

運用利回り好転が悪夢になる/教えて!退職金制度

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「あの時運用利回りが過去最高だったせいで・・・」将来、こんな嘆きの声が聞こえるかもしれません。

先週、新聞報道等で「2005年度企業年金の運用利回りが19.2%と2年ぶりに過去最高を更新」といった情報が流されました。これには株高が大きく貢献しているようです。運用利回り低下による多大な積立不足に悩んでいた経営者様には朗報ですね。

しかし、記事の中に気になる文章がありました。ニッセイ基礎研究所の研究員の方が次のように語っています。

「運用環境好転を受け、年金問題は企業の重要な経営課題とは言えなくなった。だが、年金運営のリスク管理をおろそかにすると市場環境次第で業績に悪影響を及ぼしかねない。」

文章全体を見れば間違えてはいないと思いますが、前段の部分「重要な経営課題と言えなくなった」という部分、私はこれは誤解を招く表現だと思い、危惧しています。これを読んで楽観視する経営者の方がいるような気がしてなりません。

確かに積立不足解消に向かっている可能性はあると思います。しかし、多くの中小企業で実施している退職金制度である「適格年金」では経営課題ではなくなったとは言いきれません。

何故ならば、リスク抱えて運用する、いわゆる特別勘定で運用していないケースが多くあるからです。その場合は株高の恩恵をそれほど受けることはありません。もちろん以前のようなマイナス運用というケースは少ないと思います。しかし昔の予定利率との差が大きいことには変わりないと思います。

それに退職金積立を全て適格年金で準備しているとは限りません。適格年金以上の退職金額を約束している退職金規程が多くあります。この場合は、元より積立をしていない分の資金準備は必要だったわけで、適格年金の運用利回りが好転したといっても出血が若干少なくなるだけです。

これらのことを考えますと「企業の重要な経営課題とは言えなくなった」という言葉を捉えて安心する経営者様がいるのではないかと私は心配です。少なくとも適格年金は、まだまだ要注意という状況に変わりはないでしょう。

それに何と言っても積立手段だけに問題があるわけではありません。退職金問題は「退職金規程」と「積立手段」この2つの問題が並存しています。積立手段が改善したとしても旧態依然とした退職金規程を放置しておいていいわけありません。

「あのときの運用利回り好転の報道、あれさえなければ直ぐに退職金制度の見直しをしていたのに」なんて言う日が来るかもしれません。その時に「しまった!」と思っても後の祭りです。気を付けましょう。


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2006年04月07日

定年退職なのに会社都合退職に?/継続雇用相談室

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4月は法改正により大きな変化が生じています。当面は法改正を中心にしようと思います。

「定年で辞めたのに会社都合の退職」こんなことが多くなりそうです。

4月1日より高年齢者雇用安定法が改正され、段階的に60歳以降の継続雇用が義務付けられることは皆さんよく知っていると思います。しかし、法改正に対応して就業規則等で制度を変更していない企業はまだまだ多いようです。

継続雇用制度を設けないリスクについてはこのブログでも何度が触れてきましたが、今回は離職の手続きにおけるリスクについてお話しします。

今までは定年退職の場合、会社都合・自己都合どちらでもなく、契約期間満了に順じた円満退社として取り扱いがされてきました。しかし、この4月から扱いが大きく変わっています。

継続雇用制度や定年の引き上げをせずに、従来の定年制により離職すると、会社都合の離職となります。

このことを知らない経営者様は意外と多いようです。会社都合の離職となると、しばらくの間助成金ももらえなくなってしまいます。これも会社にとっては大きな打撃となりますね。

また、今後ハローワークで定年退職者の離職手続きをする際には就業規則を見せる必要が生じます。継続雇用や定年延長制度があるかなければ定年退職でも会社都合の離職になりますので、それを確かめるために当然の措置と言えます。

問題が生じてからでは遅すぎます。継続雇用制度導入、定年引上げの措置をまだ実施していなのであれば、至急制度導入に取組んで頂きたいと思います。

尚、実際に継続雇用制度を導入した際は、基準に該当せずに60歳で退職、62歳で期間満了による退職、契約期間内の退職等、様々なケースが生じます。それぞれ離職理由が違ってきますので、離職手続きの際は注意しましょう。


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2006年04月05日

継続雇用制度奨励金の改正

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4月1日より遂に60歳以降の段階的な継続雇用が義務化されました。従来、継続雇用制度の導入により助成金がもらえたわけですが、義務化されたわけですから今までのようにはいきません。

そこで、今回は最近よく質問される新しい「継続雇用制度奨励金」の概要を紹介しようと思います。

1.対象

平成18年4月1日以降、労働協約あるいは就業規則により以下のいずれかの措置を導入した事業主

・定年の廃止
・65歳以上の定年延長
・希望者全員を65歳以上まで雇用する継続雇用制度

2.支給金額

企業の規模、義務化年齢を超えて65歳まで引き上げた年数(雇用確保措置期間)に応じて、下記の額が1回限りで支給されます。

(単位:万円)
雇用確保措置 定年延長及び定年廃止 継続雇用制度
雇用確保期間
(年齢)
3年
(62-65)
2年
(63-65)
1年
(64-65)
3年
(62-65)
2年
(63-65)
1年
(64-65)
企業の規模 1-9人 60 40 20 45 30 15
10-99人 120 80 40 90 60 30
100-299人 180 120 60 120 80 45
300-499人 270 180 90 180 120 60
500人- 300 200 100 210 140 70

要するに法律で義務化されている以上の継続雇用を行った場合助成金がもらえるということですね。尚、法改正前の助成金でもまだ申請はできます。もちろん3月末までに制度が導入されていないといけません。

もし会社に無理なく導入できるのであれば助成金を活用して下さい。但し、慎重に検討するようにしましょう。導入が難しいから助成金が支給されるわけですから。「まず助成金ありき」の制度設計は絶対に避けるべきでしょう。

あえて簡単に説明しています。詳細は別途ご相談を!

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