2006年02月
2006年02月28日
死亡退職金の支払先は?/教えて退職金制度
今日は「教えて!退職金制度」、知人の事例を紹介します。
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「退職金は誰に支払えばいいの?」当たり前の質問に思えますが・・・
創業当時に作ってそのままだった退職金規程の改定、いよいよ作業も大詰めです。この時に意外な?質問が。
「退職金規定の草案ができましたので確認して下さい」
「大体いいんじゃないか」
「支給金額や支給対象者もこれでいいですか」
「これでいいね。ただ、1点聞きたいことがあるんだけど」
「何ですか」
「社員が死亡した時、退職金は誰に支払えばいいの?規定にないけど」
「それはですね・・・」
これは私の事例ではないのですが、どうやら従業員が死亡した時の扱いについて規定していなかったようです。退職金と言えば会社を辞めたときにもらうのが通常ですね。しかし、不幸な話ですが、死亡により退職ということも十分にありえる話です。それほど高い頻度ではありませんが、可能性はありますので規定する必要がありますね。きちんと規定しないと遺族の揉め事にまきこまれる可能性があります。
ではどのように規定すべきでしょうか。結論から言いますと「会社が自由に決定できる」ということになります。支払対象者をどうするか、順位をどうするか、これは会社で決めて差し支えありません。逆に、死亡退職金の支払対象者を規定しないと揉め事に発展する可能性があります。
会社の好きにしていい、と言われても一体どうすればいいの、という話になりますが、一般的には死亡従業員の収入によって生計を維持していた人に死亡退職金を支払うことが妥当だと考えます。具体的な対象者の範囲や順位は労働基準法にて定められている遺族補償の条文を準用することが多くなっています。
一方、定めがない場合はどうなるか。この場合、行政解釈では「民法の一般原則による遺産相続人に支払う」とされています。よって、死亡した従業員の民法上の相続人が存在するときには、その相続人に対して、死亡退職金を支払うべきですね。
これらの話をしたところ、更にスルドイ質問があったそうです。
「相続でもめたときはどうなるんだ」
なるほど。確かに最近は相続による揉め事が多くなっています。心配するのも無理ないですね。ただ、この場合それほど問題にはならないでしょう。
きちんと退職金規程で支給対象者を規定しておけば、相続において取り合いになることは少ないからです。死亡退職金は相続財産ではなく、支給対象者固有の権利となりますので。但し同順位で2人以上の支給対象者が出た場合はやっかいですね。揉めるようであれば裁判所に供託したほうがいいかもしれません。会社が揉め事にまきこまれたら大変ですから。
A4で1ページ弱の簡単な退職金規程をよく見かけますが、内容は大丈夫でしょうか。今回の事例のように退職金規程でもきちんと規定しないとリスクを背負うケースが沢山あります。是非、再度退職金規程を見直してみて下さい。
★敢えて簡単に説明しています。詳細は別途ご相談を!★
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■労働法を斬る■
教えて退職金制度(60)|どうする?残業問題(37)
継続雇用相談室(16)|解雇/懲戒110番(14)
辛口?コラム集(13)|マクドナルド問題の考察(6)
■その他コラム■
長時間労働削減の切り札!タイムマネジメントのススメ(13)
社会保険労務士 越後の虎 プロフィール
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「何ですか」
「社員が死亡した時、退職金は誰に支払えばいいの?規定にないけど」
「それはですね・・・」
これは私の事例ではないのですが、どうやら従業員が死亡した時の扱いについて規定していなかったようです。退職金と言えば会社を辞めたときにもらうのが通常ですね。しかし、不幸な話ですが、死亡により退職ということも十分にありえる話です。それほど高い頻度ではありませんが、可能性はありますので規定する必要がありますね。きちんと規定しないと遺族の揉め事にまきこまれる可能性があります。
ではどのように規定すべきでしょうか。結論から言いますと「会社が自由に決定できる」ということになります。支払対象者をどうするか、順位をどうするか、これは会社で決めて差し支えありません。逆に、死亡退職金の支払対象者を規定しないと揉め事に発展する可能性があります。
会社の好きにしていい、と言われても一体どうすればいいの、という話になりますが、一般的には死亡従業員の収入によって生計を維持していた人に死亡退職金を支払うことが妥当だと考えます。具体的な対象者の範囲や順位は労働基準法にて定められている遺族補償の条文を準用することが多くなっています。
一方、定めがない場合はどうなるか。この場合、行政解釈では「民法の一般原則による遺産相続人に支払う」とされています。よって、死亡した従業員の民法上の相続人が存在するときには、その相続人に対して、死亡退職金を支払うべきですね。
これらの話をしたところ、更にスルドイ質問があったそうです。
「相続でもめたときはどうなるんだ」
なるほど。確かに最近は相続による揉め事が多くなっています。心配するのも無理ないですね。ただ、この場合それほど問題にはならないでしょう。
きちんと退職金規程で支給対象者を規定しておけば、相続において取り合いになることは少ないからです。死亡退職金は相続財産ではなく、支給対象者固有の権利となりますので。但し同順位で2人以上の支給対象者が出た場合はやっかいですね。揉めるようであれば裁判所に供託したほうがいいかもしれません。会社が揉め事にまきこまれたら大変ですから。
A4で1ページ弱の簡単な退職金規程をよく見かけますが、内容は大丈夫でしょうか。今回の事例のように退職金規程でもきちんと規定しないとリスクを背負うケースが沢山あります。是非、再度退職金規程を見直してみて下さい。
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2006年02月27日
残業代が未払いと言われても/モデル就業規則の恐怖
今日は「モデル就業規則の恐怖」、です。
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「なんで残業になるの?」安易にモデル就業規則を採用した結果です!
従業員が10数人の会社から就業規則に関する質問をしたいという電話がありました。
「助成金をもらうときに作った就業規則のことで質問したいんだが」
「何か問題があるんですか」
「残業が増えてしまって困っていてね。」
「どうしてですか」
「簡単に言うと、会社の勤務体制と合っていないんだよ」
「どうして、そんな就業規則を作ったんですか」
「いや、ネットからモデル就業規則をダウンロードして・・・」
よくある話ですね。助成金がもらえることに気づいたが、就業規則がないと助成金がもらえない。しかし、就業規則をきちんと作るだけの知識はない。専門家に頼むと多額の報酬がかかる。それならば無料で手に入るモデル就業規則を使う。このようなことは決して少なくないと思います。
この会社で問題となったのは勤務に対する規定。モデル就業規則では毎日9時〜18時まで勤務、途中に1時間の休憩を取る。そして休日は原則として週休2日。年間休日カレンダーに基づいて取得するようになっています。この内容自体は決して悪い内容ではありません。
一方で会社の実態はどうでしょうか。製造業で季節によって繁閑の差が激しいため、実質的に変形労働時間制となっていました。週によって土曜日に働いたり、労働時間を短くする日もあったようで、週平均で40時間以内におさめるようにしていました。もちろん超えた場合は残業をきちんと支払っていたとか。但し労使協定の届出をしていなかったため、厳密に言いますと違法状態だったようです。いずれにせよ、採用したモデル就業規則とは全然違いますね。
そして、ある日労働基準監督署で残業代の未払いについて指摘を受けたとか。指摘の内容は1週で40時間を超えた労働についての割増賃金が払ってないという内容。最初は意味がわからなかったそうです。変形労働時間制であれば特定の週に40時間を超えても平均して40時間になればいいわけですから。
しかし、助成金をもらうために使ったモデル就業規則は通常の週休2日制。土曜日に働くと、原則休日労働となりますので割増賃金が発生します。仮にカレンダーで出勤日にしたとしても月曜から金曜ですでに40時間働いているため、やはり割増賃金が必要となります。よって、残業代未払いとなってしまいました。
助成金を作るためだけにモデル就業規則を作ったことはありませんか。安価で作成を依頼し、会社に合っていない就業規則になっていませんか。モデル就業規則には沢山の問題が潜んでいます。会社の実態に合っているか、会社に不利になっている点はないか、一度キチンとチェックしてみましょう。
この会社とはその後付き合いはなく、どうなったかわかりません。しかし、モデル就業規則をそのまま採用していますので、今後もトラブルは絶えないでしょう。
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よくある話ですね。助成金がもらえることに気づいたが、就業規則がないと助成金がもらえない。しかし、就業規則をきちんと作るだけの知識はない。専門家に頼むと多額の報酬がかかる。それならば無料で手に入るモデル就業規則を使う。このようなことは決して少なくないと思います。
この会社で問題となったのは勤務に対する規定。モデル就業規則では毎日9時〜18時まで勤務、途中に1時間の休憩を取る。そして休日は原則として週休2日。年間休日カレンダーに基づいて取得するようになっています。この内容自体は決して悪い内容ではありません。
一方で会社の実態はどうでしょうか。製造業で季節によって繁閑の差が激しいため、実質的に変形労働時間制となっていました。週によって土曜日に働いたり、労働時間を短くする日もあったようで、週平均で40時間以内におさめるようにしていました。もちろん超えた場合は残業をきちんと支払っていたとか。但し労使協定の届出をしていなかったため、厳密に言いますと違法状態だったようです。いずれにせよ、採用したモデル就業規則とは全然違いますね。
そして、ある日労働基準監督署で残業代の未払いについて指摘を受けたとか。指摘の内容は1週で40時間を超えた労働についての割増賃金が払ってないという内容。最初は意味がわからなかったそうです。変形労働時間制であれば特定の週に40時間を超えても平均して40時間になればいいわけですから。
しかし、助成金をもらうために使ったモデル就業規則は通常の週休2日制。土曜日に働くと、原則休日労働となりますので割増賃金が発生します。仮にカレンダーで出勤日にしたとしても月曜から金曜ですでに40時間働いているため、やはり割増賃金が必要となります。よって、残業代未払いとなってしまいました。
助成金を作るためだけにモデル就業規則を作ったことはありませんか。安価で作成を依頼し、会社に合っていない就業規則になっていませんか。モデル就業規則には沢山の問題が潜んでいます。会社の実態に合っているか、会社に不利になっている点はないか、一度キチンとチェックしてみましょう。
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2006年02月26日
高齢者に適した仕事とは?/継続雇用相談室
今日は「継続雇用相談室」、です。
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「高齢者に適した仕事?そんなの簡単だよ!」即答でした。
60歳以降の雇用延長に際し、高齢者を受け入れる体制作りが大切だということは何回もこのブログで伝えました。しかし、実際にどんな仕事をさせるかという段階で迷う会社も多いようです。
どんな仕事でもいいや、今と同じ仕事で賃金を下げればいいや、このような考え方だけではとても高齢者を有効活用できないでしょう。前回の記事でお話しした通り高齢者といえども「やりがい」を求めています。今まで頑張ってきて、年をとったら「肩たたき」ではチョット寂しいですね。
そんなことをある会社の役員様にお話ししていました。
「御社では60歳以降は再雇用制度を導入するそうですね」
「一定の基準を満たす人だけだけどね」
「でも高齢者に適した丁度いい仕事がありますか?」
「高齢者に適した仕事?そんなの簡単だよ」
「えっ!なんですか?」
「インストラクターをさせるんだ」
この会社では賃金を下げて単純作業をさせようと考えていた時期もあったそうです。ただ、それであれば法律を守るために無理矢理雇用するだけで、あまり意味がないと考えました。そこで、高齢者のノウハウをそのまま活かすことができる教育係をやらせることを思いついたそうです。
高齢者がいなくなる弊害として問題とされているのが「技術の継承」です。高齢者に教育をしてもらえば高齢者雇用の問題と技術の継承が同時に解決できます。これは良いアイデアですね。
業務を引き継ぐ場合、書類と説明により済ますことが多いと思いますが、技術となるとそう単純にはいきません。それに本来教育とは、まず説明して、実際にやらせた後をみてまた指導する、この繰り返しが必要となります。一回説明してそれっきりというのは教育ではありません。忍耐力があり、ノウハウをもっている高齢者にはピッタリの仕事ですね。
また、教育係であれば、必ずしも既存の組織に当てはめる必要もなく、社長や取締役の直属とすることおできます。特別な役割もなく部長付、課長付という不可思議な仕事を与えるよりはずっと良いことだと思います。
もちろん、どの会社にも当てはまるとは思いません。それぞれの会社で高齢者に適した仕事を是非考えてみてもらいたいと思います。そして、折角雇用するわけですから「会社の発展に役立つ仕事」を与え、「高齢者のもつ技能」を是非活用してもらいと思います。
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「高齢者に適した仕事?そんなの簡単だよ!」即答でした。
60歳以降の雇用延長に際し、高齢者を受け入れる体制作りが大切だということは何回もこのブログで伝えました。しかし、実際にどんな仕事をさせるかという段階で迷う会社も多いようです。
どんな仕事でもいいや、今と同じ仕事で賃金を下げればいいや、このような考え方だけではとても高齢者を有効活用できないでしょう。前回の記事でお話しした通り高齢者といえども「やりがい」を求めています。今まで頑張ってきて、年をとったら「肩たたき」ではチョット寂しいですね。
そんなことをある会社の役員様にお話ししていました。
「御社では60歳以降は再雇用制度を導入するそうですね」
「一定の基準を満たす人だけだけどね」
「でも高齢者に適した丁度いい仕事がありますか?」
「高齢者に適した仕事?そんなの簡単だよ」
「えっ!なんですか?」
「インストラクターをさせるんだ」
この会社では賃金を下げて単純作業をさせようと考えていた時期もあったそうです。ただ、それであれば法律を守るために無理矢理雇用するだけで、あまり意味がないと考えました。そこで、高齢者のノウハウをそのまま活かすことができる教育係をやらせることを思いついたそうです。
高齢者がいなくなる弊害として問題とされているのが「技術の継承」です。高齢者に教育をしてもらえば高齢者雇用の問題と技術の継承が同時に解決できます。これは良いアイデアですね。
業務を引き継ぐ場合、書類と説明により済ますことが多いと思いますが、技術となるとそう単純にはいきません。それに本来教育とは、まず説明して、実際にやらせた後をみてまた指導する、この繰り返しが必要となります。一回説明してそれっきりというのは教育ではありません。忍耐力があり、ノウハウをもっている高齢者にはピッタリの仕事ですね。
また、教育係であれば、必ずしも既存の組織に当てはめる必要もなく、社長や取締役の直属とすることおできます。特別な役割もなく部長付、課長付という不可思議な仕事を与えるよりはずっと良いことだと思います。
もちろん、どの会社にも当てはまるとは思いません。それぞれの会社で高齢者に適した仕事を是非考えてみてもらいたいと思います。そして、折角雇用するわけですから「会社の発展に役立つ仕事」を与え、「高齢者のもつ技能」を是非活用してもらいと思います。
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2006年02月25日
段階的な処分と言われても/懲戒・解雇110番
今日は「懲戒・解雇110番」、段階的処分についてです。
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「段階的に処分って言ってもどうすれば・・・」解雇の相談を受けた時の話です。
近年になって懲戒処分や解雇についてのトラブルが急増しています。このブログでも何回も言っていますように、労働者の権利意識が高まり、必要な情報も容易に手に入るようになってきていますので、大変です。以前のように労働者が泣き寝入りするということは激減しています。もはや「経営者は弱い立場に立っている」と言っても過言ではありません。
そこで、懲戒処分や解雇にあたっては合理的な理由が必要になってきます。ただ、ちょっとやっかいなのは「合理的な理由」というのがハッキリしないことです。社長が妥当だと思っても解雇しても後から不当解雇と判断されることは少なくありません。そこで、「ここまでしたんだから、解雇もやむを得ないだろう」という状況が必要となります。(もちろん即時解雇が妥当なケースもあります)
その手法の一つとして段階的な処分が考えられます。いきなり解雇というのには疑問が残る場合、ある一定の懲戒処分とします。そして、その後繰り替えし指導しても改善しない場合は更に重い処分とする。場合によっては解雇にするという方法ですね。今回取り上げますのは、その「段階的懲戒処分」としてどのようなものがあるか、ということです。具体的には次の処分が考えられます。
けん責 ・・・始末書を提出させ、戒める。
減給 ・・・賃金の一定額を減給する。法律で上限が定められています。
出勤停止・・・一定期間、従業員の就業を禁止します。会社都合の休業とは異なり、賃金支払いは不要。
諭旨退職・・・本来であれば懲戒解雇に該当する事例で、情状酌量の余地がある場合の処分。
懲戒解雇・・・即時解雇であり、最も重い処分。但し、解雇予告除外の認定がなければ、解雇予告あるいは解雇予告手当が必要。
上記処分はあくまでも一例です。よく勘違いされやすいのですが、懲戒処分の種類は法律で決められているわけではありません。よってこの事例と同じにしなければいけないということではありません。また、諭旨退職や懲戒解雇の場合は退職金の減額、不至急にする場合もありますね。
この話をしたところ、総務の担当者さんとこんな話になりました。
「なるほど、上司の言うことを聞かない奴がいますので、早速処分しますね。」
「どうするんですか」
「ハイ、出勤停止にします。」
「えっ、いきなりですか?」
「ハイ、いきなり解雇はダメだと思うんで」
「それは無茶ですよ。客観的にみて妥当と思える処分でないと・・・」
段階的な処分であれば好きにしていいというわけではありません。あくまでも「社会通念上妥当な処分」の積み重ねでなければなりません。また、処分の根拠について就業規則に記載する必要があります。また、処分に該当する事実に関する証拠も必要でしょう。
会社を導くのに協力なリーダーシップは必要です。しかし、何でも好きにしていいというわけではありません。何度も言うようですが、現行の労働基準法の下では「経営者は弱い立場に立っている」とういことを念頭に置き、法律に違反しない、リスクの少ない、妥当な処分が肝心です。
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「段階的に処分って言ってもどうすれば・・・」解雇の相談を受けた時の話です。
近年になって懲戒処分や解雇についてのトラブルが急増しています。このブログでも何回も言っていますように、労働者の権利意識が高まり、必要な情報も容易に手に入るようになってきていますので、大変です。以前のように労働者が泣き寝入りするということは激減しています。もはや「経営者は弱い立場に立っている」と言っても過言ではありません。
そこで、懲戒処分や解雇にあたっては合理的な理由が必要になってきます。ただ、ちょっとやっかいなのは「合理的な理由」というのがハッキリしないことです。社長が妥当だと思っても解雇しても後から不当解雇と判断されることは少なくありません。そこで、「ここまでしたんだから、解雇もやむを得ないだろう」という状況が必要となります。(もちろん即時解雇が妥当なケースもあります)
その手法の一つとして段階的な処分が考えられます。いきなり解雇というのには疑問が残る場合、ある一定の懲戒処分とします。そして、その後繰り替えし指導しても改善しない場合は更に重い処分とする。場合によっては解雇にするという方法ですね。今回取り上げますのは、その「段階的懲戒処分」としてどのようなものがあるか、ということです。具体的には次の処分が考えられます。
けん責 ・・・始末書を提出させ、戒める。
減給 ・・・賃金の一定額を減給する。法律で上限が定められています。
出勤停止・・・一定期間、従業員の就業を禁止します。会社都合の休業とは異なり、賃金支払いは不要。
諭旨退職・・・本来であれば懲戒解雇に該当する事例で、情状酌量の余地がある場合の処分。
懲戒解雇・・・即時解雇であり、最も重い処分。但し、解雇予告除外の認定がなければ、解雇予告あるいは解雇予告手当が必要。
上記処分はあくまでも一例です。よく勘違いされやすいのですが、懲戒処分の種類は法律で決められているわけではありません。よってこの事例と同じにしなければいけないということではありません。また、諭旨退職や懲戒解雇の場合は退職金の減額、不至急にする場合もありますね。
この話をしたところ、総務の担当者さんとこんな話になりました。
「なるほど、上司の言うことを聞かない奴がいますので、早速処分しますね。」
「どうするんですか」
「ハイ、出勤停止にします。」
「えっ、いきなりですか?」
「ハイ、いきなり解雇はダメだと思うんで」
「それは無茶ですよ。客観的にみて妥当と思える処分でないと・・・」
段階的な処分であれば好きにしていいというわけではありません。あくまでも「社会通念上妥当な処分」の積み重ねでなければなりません。また、処分の根拠について就業規則に記載する必要があります。また、処分に該当する事実に関する証拠も必要でしょう。
会社を導くのに協力なリーダーシップは必要です。しかし、何でも好きにしていいというわけではありません。何度も言うようですが、現行の労働基準法の下では「経営者は弱い立場に立っている」とういことを念頭に置き、法律に違反しない、リスクの少ない、妥当な処分が肝心です。
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2006年02月24日
何歳になっても「やりがい」は必要!/継続雇用相談室
今日は「継続雇用相談室」、高齢者の活用に関するコラムです。
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「やりがいを求める」これは何歳になっても変わらない!
今朝の新聞に大手スーパー、イオンとイトーヨーカドーが正社員に限らずパートタイマーも対象とする雇用延長制度を導入するといニュースが載っていました。若干制度は異なるようですが、パートタイマーでも対象者が希望すれば65歳まで働けるという制度です。
これだけ聞くと「ふーん」と言って終わりそうですが、私が着目しているのはどちらの企業でも高齢者あるいは高齢者パートを受け入れる体制が比較的整っているということです。会社として新たに仕組みを作らなくても従来から高齢者が活用されてきました。例えば商品の陳列、荷受、検品など。熟練した方なら商品の発注も難なくこなします。よって働く側も使用する側もそのような環境に慣れていると思います。
今後若年労働者や優秀なパートの確保が難しくなることもあります。よって、これらの企業では高齢者の活用ということは、ごく自然な流れであり、それほど特別なことではないと考えます。この報道を見て、ウチも真似しよう、と考えても簡単に真似できるものではありません。
一方、一般の企業の取組みを見ていると、以前もこのブログで触れましたが、「高齢者の受け皿」をきちんと整えないまま雇用延長制度を設けているケースが多い気がします。それは高齢者を今後どのように活用するかという方針を決めないまま、法律や助成金に背中を押される形で制度を作っているからではないでしょうか。そのような動機で作られた制度では高齢者が積極的に活用しようとは思わないのではないでしょうか。
では、どのようにして高齢者を活用するかということですが、高齢者の特長を考えてみればいいと思います。
・人間関係が比較的良好である
・責任感がある
・勤務態度が良い
・地道にきちんと作業を行う
・蓄積された技能と知識がある
・指導、育成ができる
例えば以上のような特長があると思います。逆に新しいことに対するチャレンジする、体力を使う仕事をする、ということには若干難があるようですね。これらの特長を考えて、どのような部署、どのような職種で高齢者を活用するか、考えてみると良いでしょう。逆に、このような資質がなければ対象外とするほうが良いのかもしれません。
また、どのようにしたら一生懸命働くか、ということも大切です。仕事は簡単だから給料も安い、面白くないから適当でいいや。これでは雇用する意味はありません。それならば、若い人を雇用して将来に向けて育てたほうがいいでしょう。一般的に一生懸命働くには「やりがい」が必要になってきます。これは何歳になっても変わらないことです。ちなみに、最近50歳を過ぎてからでも独立する人が増えているのは「やりがい」を求めているからではないでしょうか。
単純に高齢者を雇えばいいんだろ!といった考えの制度は導入する意味がありません。高齢者をきちんと活用できる環境が必要です。もしそれが難しいのであれば無理矢理導入することは会社にメリットはありません。その環境が整うまでは法律にそった形で少しずつ制度や環境を整備していけばいいと考えます。
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「やりがいを求める」これは何歳になっても変わらない!
今朝の新聞に大手スーパー、イオンとイトーヨーカドーが正社員に限らずパートタイマーも対象とする雇用延長制度を導入するといニュースが載っていました。若干制度は異なるようですが、パートタイマーでも対象者が希望すれば65歳まで働けるという制度です。
これだけ聞くと「ふーん」と言って終わりそうですが、私が着目しているのはどちらの企業でも高齢者あるいは高齢者パートを受け入れる体制が比較的整っているということです。会社として新たに仕組みを作らなくても従来から高齢者が活用されてきました。例えば商品の陳列、荷受、検品など。熟練した方なら商品の発注も難なくこなします。よって働く側も使用する側もそのような環境に慣れていると思います。
今後若年労働者や優秀なパートの確保が難しくなることもあります。よって、これらの企業では高齢者の活用ということは、ごく自然な流れであり、それほど特別なことではないと考えます。この報道を見て、ウチも真似しよう、と考えても簡単に真似できるものではありません。
一方、一般の企業の取組みを見ていると、以前もこのブログで触れましたが、「高齢者の受け皿」をきちんと整えないまま雇用延長制度を設けているケースが多い気がします。それは高齢者を今後どのように活用するかという方針を決めないまま、法律や助成金に背中を押される形で制度を作っているからではないでしょうか。そのような動機で作られた制度では高齢者が積極的に活用しようとは思わないのではないでしょうか。
では、どのようにして高齢者を活用するかということですが、高齢者の特長を考えてみればいいと思います。
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・責任感がある
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・蓄積された技能と知識がある
・指導、育成ができる
例えば以上のような特長があると思います。逆に新しいことに対するチャレンジする、体力を使う仕事をする、ということには若干難があるようですね。これらの特長を考えて、どのような部署、どのような職種で高齢者を活用するか、考えてみると良いでしょう。逆に、このような資質がなければ対象外とするほうが良いのかもしれません。
また、どのようにしたら一生懸命働くか、ということも大切です。仕事は簡単だから給料も安い、面白くないから適当でいいや。これでは雇用する意味はありません。それならば、若い人を雇用して将来に向けて育てたほうがいいでしょう。一般的に一生懸命働くには「やりがい」が必要になってきます。これは何歳になっても変わらないことです。ちなみに、最近50歳を過ぎてからでも独立する人が増えているのは「やりがい」を求めているからではないでしょうか。
単純に高齢者を雇えばいいんだろ!といった考えの制度は導入する意味がありません。高齢者をきちんと活用できる環境が必要です。もしそれが難しいのであれば無理矢理導入することは会社にメリットはありません。その環境が整うまでは法律にそった形で少しずつ制度や環境を整備していけばいいと考えます。
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2006年02月23日
必要な書類を提出してくれません!/モデル就業規則の恐怖
今日は新コーナー「モデル就業規則の恐怖」、派遣会社での事例です。
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「口座がわからなくて給料が振込めません」こんなことが起こっていませんか?
先日、派遣会社の方と話をしていたときに、登録スタッフが多くて作業が大変だ!ということを話していました。中でもやむなく現金で給料を支払うことが多いとか。それは何故でしょう?
「課長、A君の給料が振込めません」
「いったいどうしたんだ!」
「何回言ってもA君が振込口座届を出さないんです」
「それは君がきちんと言わないからだろう」
「忙しくて口座を作る暇がないって言うんです」
「出さなきゃクビって言えばいいだろ」
「そんなこと規則にはないし・・・」
こんな会話が繰り返されているようです。それにしても、いきなりクビは行きすぎですね。とは言いつつも、このような事例は良くあるのではないでしょうか。どの会社でも必ずといっていいほど、振込口座の申請が遅れる従業員がいます。そんな従業員に対し、どのように対応しますか?仕方なく現金で渡したりしていませんか?
仮に書類提出について就業規則できちんと定めていれば、こんな面倒なことにならなかったのですが。聞いてみるとこの会社ではよくありがちな「モデル就業規則」をインターネットでダウンロードして使っていたようです。入社時の書類提出に関しては次のように記載されていました。
第15条 従業員として採用されたものは、次の書類を速やかに提出しなければならない。
1.履歴書
2.住民票記載事項証明書
3.その他会社が指定した書類
どうでしょうか。確かに問題はないようにも見えます。しかし、よく考えてみると問題だらけです。まず、具体的に「振込口座届」は記載されていません。これでは有効な反論はできないですね。さらに「提出期限」も記載されていません。これではダメですね。そして、未提出者に対する処分も規定していませんので、これでは抜け穴だらけの規定と言わざるを得ません。
モデル就業規則は最低限必要な事項を列記しているだけです。抜け穴だらけになっているのは当たり前です。今回の事例では、「他の書類も含め、入社時に提出すべき書類を具体的に列記する」「提出期限と違反した者への処分を記載する」この2点が必要でした。このことを派遣会社の方に話たら「処分なんて・・」と言っていました。その曖昧な態度がこのような事態を招いたのはではないでしょうか。
今回の事例では、まだ「損害」は少ないほうです。人事担当者の作業が煩雑になっているだけですので。それでも貴重な時間をロスしているわけですから、大変なことです。気軽に「モデル就業規則」を使う会社が多いようですが、モデル規則には問題が沢山潜んでいます。これからもその事例を紹介していきたいと思います。
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先日、派遣会社の方と話をしていたときに、登録スタッフが多くて作業が大変だ!ということを話していました。中でもやむなく現金で給料を支払うことが多いとか。それは何故でしょう?
「課長、A君の給料が振込めません」
「いったいどうしたんだ!」
「何回言ってもA君が振込口座届を出さないんです」
「それは君がきちんと言わないからだろう」
「忙しくて口座を作る暇がないって言うんです」
「出さなきゃクビって言えばいいだろ」
「そんなこと規則にはないし・・・」
こんな会話が繰り返されているようです。それにしても、いきなりクビは行きすぎですね。とは言いつつも、このような事例は良くあるのではないでしょうか。どの会社でも必ずといっていいほど、振込口座の申請が遅れる従業員がいます。そんな従業員に対し、どのように対応しますか?仕方なく現金で渡したりしていませんか?
仮に書類提出について就業規則できちんと定めていれば、こんな面倒なことにならなかったのですが。聞いてみるとこの会社ではよくありがちな「モデル就業規則」をインターネットでダウンロードして使っていたようです。入社時の書類提出に関しては次のように記載されていました。
第15条 従業員として採用されたものは、次の書類を速やかに提出しなければならない。
1.履歴書
2.住民票記載事項証明書
3.その他会社が指定した書類
どうでしょうか。確かに問題はないようにも見えます。しかし、よく考えてみると問題だらけです。まず、具体的に「振込口座届」は記載されていません。これでは有効な反論はできないですね。さらに「提出期限」も記載されていません。これではダメですね。そして、未提出者に対する処分も規定していませんので、これでは抜け穴だらけの規定と言わざるを得ません。
モデル就業規則は最低限必要な事項を列記しているだけです。抜け穴だらけになっているのは当たり前です。今回の事例では、「他の書類も含め、入社時に提出すべき書類を具体的に列記する」「提出期限と違反した者への処分を記載する」この2点が必要でした。このことを派遣会社の方に話たら「処分なんて・・」と言っていました。その曖昧な態度がこのような事態を招いたのはではないでしょうか。
今回の事例では、まだ「損害」は少ないほうです。人事担当者の作業が煩雑になっているだけですので。それでも貴重な時間をロスしているわけですから、大変なことです。気軽に「モデル就業規則」を使う会社が多いようですが、モデル規則には問題が沢山潜んでいます。これからもその事例を紹介していきたいと思います。
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2006年02月22日
残業手当を10万円払ったのに・・・/どうする?残業問題
今日は「どうする?残業問題」、友人からの質問を紹介します。
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「残業手当を10万円払ったのに訴えられた!」こんな事が起こるかもしれません。
先週、東京で小さな会社を運営している知人からメールで質問がありました。その内容は今年4月から施行される改正労働安全衛生法についてです。沢山改正点はありますが、聞かれたのは「残業時間が100時間を超えたら医者に連れていかないといけないのか?」ということでした。
結論としては、今年4月時点では医者に必ず連れていかないといけない、というわけではありません。法律で規定された内容をまとめますと以下の通りです。
週40時間を超える労働が1月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められるときは、労働者の申し出を受けて、医師による面接指導を行わなければならない。対象は全て事業所となるが、常時50未満の労働者を使用する事業所は平成20年4月からの適用とする。
今回の事例では従業員は5名でしたので平成20年まで猶予があります。また、従業員からの要請がなければ、会社が必ず医者に連れていかなければいけないということでもありません。このことを伝えたら、「ホっとしたよ!」ということでした。みんな毎日遅くまで頑張って仕事をしているとのこと。
ただ、だから何もしなくても安心ということではありません。この法改正の趣旨は長時間労働が続く従業員に対する健康管理をきちんとしなくてはいけないということです。法律に反していないし、残業手当をきちんと払っているので長時間労働をそのままにしていいというわけではありません。
もとより会社には「労働者の安全と健康を確保」する責務があります。これは法律に明記されています。よって長時間労働が原因で脳疾患に至ったということになれば、事業主の責任が問われる可能性があります。もしかしたら民事で損害賠償請求をされるかもしれません。
いままでは長時間労働と言えば、主に「サービス残業」が問題として大きく取り上げられて来ましたが、これからは「長時間労働による健康障害」についても気を付けなければいけないということです。きちんと残業手当を支払うだけでなく、健康管理をしっかりする、長時間労働を削減するとうことが求められます。
もしかしたら「残業手当を月10万円も払ったのに、更に損害賠償を求めて訴えられた」なんてことが起こるかもしれませんね。
尚、月100時間労働は36協定の特別条項があった時にのみ認められます。毎月100時間残業させても良いということではありません。
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「残業手当を10万円払ったのに訴えられた!」こんな事が起こるかもしれません。
先週、東京で小さな会社を運営している知人からメールで質問がありました。その内容は今年4月から施行される改正労働安全衛生法についてです。沢山改正点はありますが、聞かれたのは「残業時間が100時間を超えたら医者に連れていかないといけないのか?」ということでした。
結論としては、今年4月時点では医者に必ず連れていかないといけない、というわけではありません。法律で規定された内容をまとめますと以下の通りです。
週40時間を超える労働が1月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められるときは、労働者の申し出を受けて、医師による面接指導を行わなければならない。対象は全て事業所となるが、常時50未満の労働者を使用する事業所は平成20年4月からの適用とする。
今回の事例では従業員は5名でしたので平成20年まで猶予があります。また、従業員からの要請がなければ、会社が必ず医者に連れていかなければいけないということでもありません。このことを伝えたら、「ホっとしたよ!」ということでした。みんな毎日遅くまで頑張って仕事をしているとのこと。
ただ、だから何もしなくても安心ということではありません。この法改正の趣旨は長時間労働が続く従業員に対する健康管理をきちんとしなくてはいけないということです。法律に反していないし、残業手当をきちんと払っているので長時間労働をそのままにしていいというわけではありません。
もとより会社には「労働者の安全と健康を確保」する責務があります。これは法律に明記されています。よって長時間労働が原因で脳疾患に至ったということになれば、事業主の責任が問われる可能性があります。もしかしたら民事で損害賠償請求をされるかもしれません。
いままでは長時間労働と言えば、主に「サービス残業」が問題として大きく取り上げられて来ましたが、これからは「長時間労働による健康障害」についても気を付けなければいけないということです。きちんと残業手当を支払うだけでなく、健康管理をしっかりする、長時間労働を削減するとうことが求められます。
もしかしたら「残業手当を月10万円も払ったのに、更に損害賠償を求めて訴えられた」なんてことが起こるかもしれませんね。
尚、月100時間労働は36協定の特別条項があった時にのみ認められます。毎月100時間残業させても良いということではありません。
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2006年02月21日
私を正社員として雇って下さい/派遣社員の労務管理
今日は新コーナー「派遣社員の労務管理」、立ち入り調査が急増している派遣法について解説します。
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「私を正社員として雇って下さい」派遣社員から言われたらどうしますか?
ある会社で一般事務の仕事をしていた派遣社員が、派遣先の会社で質問しました。
「わたし、ここで働いたてからもうすぐ3年です」
「もうそんなになるのか。早いもんだね。」
「友達も別会社の派遣社員なんですが正社員にしてもらえたそうです。」
「そうか、でもウチにはそんな制度はないから、だめだけどね。」
「でも、3年を超えたら正社員になれるんじゃないですか」
「だから、そんな制度はないって」
「友達は言ってましたよ。法律で決まっているって。」
「・・・・」
「ですから、私を正社員として雇って下さい」
最近、派遣社員の受け入れ先への「立ち入り調査」が増えているようです。派遣業務自由化の進展、派遣社員の急増により、派遣社員に関するトラブルが増えているのが要因かと思います。。また、法改正がありまして、その内容にきちんと対応しているか調査する意味もあるようです。
今回のケースは法改正による「直接雇用義務」についての話です。結論から言いますと、この会社は派遣社員を正社員として雇用する「義務」はないということになりました。それはどういうことでしょうか。
「派遣期間制限のない業務において、3年を超えて継続している派遣社員と同一の業務で、新たに人を雇い入れようとする場合、派遣社員に対して雇用契約の申込義務が発生する。」
この内容に抵触するかどうかということが今回の焦点でした。事例の派遣社員はOA機器の操作を主な業務にしていたため派遣期間制限のない業務です。そしてもうすぐ3年を超えて継続勤務となります。しかし、この派遣社員を継続して受け入れる予定ということですので、直接雇用の必要はありません。
では、どのような場合に直接雇用の必要があるんでしょうか。それは、3年を超えて継続勤務している派遣社員を打ち切り、同一の業務で新たに人を雇い入れる場合です。今回の事例では引き続き派遣社員が勤務しますので、直接雇用義務は発生しません。
ただ、気をつけて下さい。今回紹介したのは派遣期間制限のない、いわゆる「専門26業務」についての話です。受け入れ期間に制限のある業務については、また別の対応となります。詳細についてはコチラのサイトを参考にして下さい厚生労働省Q&A
ちなみに、事例に出てくる友達ですが、派遣期間について制限のある業務だったようです。詳細はわかりませんが、その期間に違反して長年勤務させていたことが調査で発覚し正社員として雇用することとなったとのこと。
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「私を正社員として雇って下さい」派遣社員から言われたらどうしますか?
ある会社で一般事務の仕事をしていた派遣社員が、派遣先の会社で質問しました。
「わたし、ここで働いたてからもうすぐ3年です」
「もうそんなになるのか。早いもんだね。」
「友達も別会社の派遣社員なんですが正社員にしてもらえたそうです。」
「そうか、でもウチにはそんな制度はないから、だめだけどね。」
「でも、3年を超えたら正社員になれるんじゃないですか」
「だから、そんな制度はないって」
「友達は言ってましたよ。法律で決まっているって。」
「・・・・」
「ですから、私を正社員として雇って下さい」
最近、派遣社員の受け入れ先への「立ち入り調査」が増えているようです。派遣業務自由化の進展、派遣社員の急増により、派遣社員に関するトラブルが増えているのが要因かと思います。。また、法改正がありまして、その内容にきちんと対応しているか調査する意味もあるようです。
今回のケースは法改正による「直接雇用義務」についての話です。結論から言いますと、この会社は派遣社員を正社員として雇用する「義務」はないということになりました。それはどういうことでしょうか。
「派遣期間制限のない業務において、3年を超えて継続している派遣社員と同一の業務で、新たに人を雇い入れようとする場合、派遣社員に対して雇用契約の申込義務が発生する。」
この内容に抵触するかどうかということが今回の焦点でした。事例の派遣社員はOA機器の操作を主な業務にしていたため派遣期間制限のない業務です。そしてもうすぐ3年を超えて継続勤務となります。しかし、この派遣社員を継続して受け入れる予定ということですので、直接雇用の必要はありません。
では、どのような場合に直接雇用の必要があるんでしょうか。それは、3年を超えて継続勤務している派遣社員を打ち切り、同一の業務で新たに人を雇い入れる場合です。今回の事例では引き続き派遣社員が勤務しますので、直接雇用義務は発生しません。
ただ、気をつけて下さい。今回紹介したのは派遣期間制限のない、いわゆる「専門26業務」についての話です。受け入れ期間に制限のある業務については、また別の対応となります。詳細についてはコチラのサイトを参考にして下さい厚生労働省Q&A
ちなみに、事例に出てくる友達ですが、派遣期間について制限のある業務だったようです。詳細はわかりませんが、その期間に違反して長年勤務させていたことが調査で発覚し正社員として雇用することとなったとのこと。
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2006年02月20日
うそをついて書類送検/どうする?残業問題
今日は「どうする?残業問題」、書類送検された事例を紹介します。
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「うそをついて書類送検」一体どんな嘘でしょうか。
新潟県内のある企業が書類送検されたという事件が先週の新聞にて報道されました。そして書類送検された理由は「残業手当の未払い」でした。もちろんいきなり書類送検されたわけではなく、事前に是正勧告は出ていたようです。
労働基準監督官は会社に調査に入り、労働基準法違反をしている事実を発見しますと、その状態を是正するように指導することができます。その際に指導の内容を書面にしたものが「是正勧告書」です。
今回の是正勧告は残業手当の未払いについて。指摘を受けたのは従業員4人分で410時間分合計約98万円。いわゆるサービス残業をさせていたのできちんと残業手当を支払なさい、という是正勧告です。もちろん是正勧告を受けたのだから未払いの残業手当を支払うとともに、今後の改善も必要になってきます。
ところが、この会社では未払い分の残業手当を支払ったという「うその報告」をしたようです。こんなことが許されるわけもありません。虚偽報告の疑いで「会社」「副社長」「取締役」がそれぞれ書類送検されました。
是正勧告を受けた場合は、是正報告書に「どのような是正したか」事実に基づいて報告する義務があります。よって「うその報告」をしたら書類送検されるのは当然ですね。もちろん無視することも許されません。ただ、このような事例は他にもあるから驚きです。是正勧告を受けたのに無資格者に重機の運転を続けさせた、タイムカードを改ざんして少なめに残業代を支払ったなどなど。
これらは、経営者の姿勢が疑われるトンデモナイ事例ですね。一方で何故そのような事態となったのか、ということも考える必要があります。違法行為に対しては同情の余地はありません。しかし、一歩間違えば自社にも同じことが起こるかもしれません。
例えば、もし監督署の調査が入って残業手当を支払えと言われたらどうしますか。仮にその時は何とか支払うことができてもその後もきちんと残業手当を支払うことができますか。以前聞いた話ですが、知人の会社は是正勧告を受け、銀行から借金をして残業手当を支払ったとか。しかし、その後残業手当をきちんと支払っていないそうです。理由は支払うお金がないから。これでは、次に発覚したら書類送検ですね。
是正勧告を受けた場合一時的にお金を支払って終わりではないんです。その後の改善が必要なんです。今までの行動が否定され、違うやり方で仕事を進めなくてはいけないわけです。これは大変なことです。会社の売上にも大きな影響を及ぼす可能性もあります。
是非、自社の中で労働基準法に違反している行為がないか、一度きちんとチェックしてみる必要があるでしょう。サービス残業ばかりが大きくクローズアップされていますが、是正勧告の内容は多岐にわたっています。一度専門家にチェックしてもらうことをお勧めします。
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「うそをついて書類送検」一体どんな嘘でしょうか。
新潟県内のある企業が書類送検されたという事件が先週の新聞にて報道されました。そして書類送検された理由は「残業手当の未払い」でした。もちろんいきなり書類送検されたわけではなく、事前に是正勧告は出ていたようです。
労働基準監督官は会社に調査に入り、労働基準法違反をしている事実を発見しますと、その状態を是正するように指導することができます。その際に指導の内容を書面にしたものが「是正勧告書」です。
今回の是正勧告は残業手当の未払いについて。指摘を受けたのは従業員4人分で410時間分合計約98万円。いわゆるサービス残業をさせていたのできちんと残業手当を支払なさい、という是正勧告です。もちろん是正勧告を受けたのだから未払いの残業手当を支払うとともに、今後の改善も必要になってきます。
ところが、この会社では未払い分の残業手当を支払ったという「うその報告」をしたようです。こんなことが許されるわけもありません。虚偽報告の疑いで「会社」「副社長」「取締役」がそれぞれ書類送検されました。
是正勧告を受けた場合は、是正報告書に「どのような是正したか」事実に基づいて報告する義務があります。よって「うその報告」をしたら書類送検されるのは当然ですね。もちろん無視することも許されません。ただ、このような事例は他にもあるから驚きです。是正勧告を受けたのに無資格者に重機の運転を続けさせた、タイムカードを改ざんして少なめに残業代を支払ったなどなど。
これらは、経営者の姿勢が疑われるトンデモナイ事例ですね。一方で何故そのような事態となったのか、ということも考える必要があります。違法行為に対しては同情の余地はありません。しかし、一歩間違えば自社にも同じことが起こるかもしれません。
例えば、もし監督署の調査が入って残業手当を支払えと言われたらどうしますか。仮にその時は何とか支払うことができてもその後もきちんと残業手当を支払うことができますか。以前聞いた話ですが、知人の会社は是正勧告を受け、銀行から借金をして残業手当を支払ったとか。しかし、その後残業手当をきちんと支払っていないそうです。理由は支払うお金がないから。これでは、次に発覚したら書類送検ですね。
是正勧告を受けた場合一時的にお金を支払って終わりではないんです。その後の改善が必要なんです。今までの行動が否定され、違うやり方で仕事を進めなくてはいけないわけです。これは大変なことです。会社の売上にも大きな影響を及ぼす可能性もあります。
是非、自社の中で労働基準法に違反している行為がないか、一度きちんとチェックしてみる必要があるでしょう。サービス残業ばかりが大きくクローズアップされていますが、是正勧告の内容は多岐にわたっています。一度専門家にチェックしてもらうことをお勧めします。
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2006年02月19日
確定拠出年金を説明できない会社/教えて!退職金制度
今日は「教えて!退職金制度」、確定拠出年金制度についてです。
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「何が何だかさっぱりわからない」そう言われて大量の資料を渡されました。
一体何のことでしょう。実は私の妻の会社が確定拠出年金(401K)をはじめたときの話です。制度の説明や投資教育など、のべ数時間の説明を受けたようですが、さっぱりわからなかったそうで。私に確定拠出年金関係の資料を渡して教えてもらおうとしたようです。その時の資料は「確定拠出年金スターターキット」と書いてある分厚いドキュメントケースの中に入っていました。
具体的に言いますと、次の資料が入っていました。
1.確定拠出年金ガイドブック (A銀行)
2.確定拠出年金 制度・運用商品情報 (A銀行)
3.○○○○企業型何金 運用商品実績表(A銀行)
4.確定拠出年金 用語集 (A銀行発行)
5.○○○○確定拠出年金 (B株式会社)
6.確定拠出年金 年金制度の知識 (B株式会社)
7.ホームページの利用方法 (B株式会社)
8.コールセンター利用の手引き (B株式会社)
9.コールセンターサービスガイド (C株式会社)
10.ハガキ 口座番号・パスワードのお知らせ(B株式会社)
11.ハガキ 口座開設のお知らせ (C株式会社)
12.ハガキ コールセンターパスワードのお知らせ(C株式会社)
なるほど、これはパニックになりますよね。ハガキは後から来たようですが、他の資料は全て最初の説明会に渡されたとか。結局わけがわからず、ほとんどの社員は運用商品を定期預金にして、その後何もしていないようです。ウチも同じでした。
そして、妻がわからないから問い合わせをしようとしたそうです。しかし、この制度に絡んでいるのが、A銀行、B株式会社、C株式会社の3社。わけがわからず、まずA銀行に問合せ。そうしたら、「その件はB株式会社に聞いて下さい」。そして、B株式会社に電話すると「その件に関してはC株式会社に聞いて下さい」。そしてC株式会社に電話すると答えてもらえたそうです。しかし、専門用語だらけの説明をして、最後に「詳細はインターネットを見て下さい」。これではもうお手上げですね。
そして、トドメです。会社の上司に聞いたようです。
「確定拠出年金って、そもそも何ですか。これからどうしたらいいんですか」
「実は僕もわからないんだよ。それにこの事業所で分かっている人は多分いないよ」
どうでしょうか。いろいろ問題がありますね。まず全体像がわかる資料がありません。質問したい時にどこに問合せをしたらいいかわかりません。インターネットで調べろと言ったって、そもそもインターネット自体使えない人が沢山います。
それに何といっても勤務先でこの制度をきちんと説明できない。これが一番問題でしょう。確定拠出年金制度はハッキリいいまして、素人にはわかりづらい制度です。また、いくつかの会社が分担して制度を運用しています。個々の会社はそれぞれの役割を果たしているの過ぎません。よって勤務先が司令塔のようになって、全体像をきちんと把握し、相談に乗れるようにしないとダメですね。これでは、委託先に「丸投げ」です。(もちろん誰も知らないわけではないと思いますが)
結局ウチでも、何もせずに、確定拠出年金はしばらくの間定期預金で塩漬け状態でした。その後私が運用をはじめることにしました。その話はまた次の機会にします。
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「何が何だかさっぱりわからない」そう言われて大量の資料を渡されました。
一体何のことでしょう。実は私の妻の会社が確定拠出年金(401K)をはじめたときの話です。制度の説明や投資教育など、のべ数時間の説明を受けたようですが、さっぱりわからなかったそうで。私に確定拠出年金関係の資料を渡して教えてもらおうとしたようです。その時の資料は「確定拠出年金スターターキット」と書いてある分厚いドキュメントケースの中に入っていました。
具体的に言いますと、次の資料が入っていました。
1.確定拠出年金ガイドブック (A銀行)
2.確定拠出年金 制度・運用商品情報 (A銀行)
3.○○○○企業型何金 運用商品実績表(A銀行)
4.確定拠出年金 用語集 (A銀行発行)
5.○○○○確定拠出年金 (B株式会社)
6.確定拠出年金 年金制度の知識 (B株式会社)
7.ホームページの利用方法 (B株式会社)
8.コールセンター利用の手引き (B株式会社)
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11.ハガキ 口座開設のお知らせ (C株式会社)
12.ハガキ コールセンターパスワードのお知らせ(C株式会社)
なるほど、これはパニックになりますよね。ハガキは後から来たようですが、他の資料は全て最初の説明会に渡されたとか。結局わけがわからず、ほとんどの社員は運用商品を定期預金にして、その後何もしていないようです。ウチも同じでした。
そして、妻がわからないから問い合わせをしようとしたそうです。しかし、この制度に絡んでいるのが、A銀行、B株式会社、C株式会社の3社。わけがわからず、まずA銀行に問合せ。そうしたら、「その件はB株式会社に聞いて下さい」。そして、B株式会社に電話すると「その件に関してはC株式会社に聞いて下さい」。そしてC株式会社に電話すると答えてもらえたそうです。しかし、専門用語だらけの説明をして、最後に「詳細はインターネットを見て下さい」。これではもうお手上げですね。
そして、トドメです。会社の上司に聞いたようです。
「確定拠出年金って、そもそも何ですか。これからどうしたらいいんですか」
「実は僕もわからないんだよ。それにこの事業所で分かっている人は多分いないよ」
どうでしょうか。いろいろ問題がありますね。まず全体像がわかる資料がありません。質問したい時にどこに問合せをしたらいいかわかりません。インターネットで調べろと言ったって、そもそもインターネット自体使えない人が沢山います。
それに何といっても勤務先でこの制度をきちんと説明できない。これが一番問題でしょう。確定拠出年金制度はハッキリいいまして、素人にはわかりづらい制度です。また、いくつかの会社が分担して制度を運用しています。個々の会社はそれぞれの役割を果たしているの過ぎません。よって勤務先が司令塔のようになって、全体像をきちんと把握し、相談に乗れるようにしないとダメですね。これでは、委託先に「丸投げ」です。(もちろん誰も知らないわけではないと思いますが)
結局ウチでも、何もせずに、確定拠出年金はしばらくの間定期預金で塩漬け状態でした。その後私が運用をはじめることにしました。その話はまた次の機会にします。
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